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ウェルビーイングリサーチチーム(コア研究:身体領域)の金澤佑治准教授らの研究成果が「International Journal of Molecular Science」に掲載


ウェルビーイングリサーチチーム(コア研究:身体領域)の金澤佑治准教授らは、これまで実験動物を用いた基礎研究を基軸にサルコペニアに対する運動療法と栄養療法の効果を検証し、サルコペニアの予防・改善戦略を検討してきました。本研究では、若年および老齢のモデルマウスを用いて、筋損傷の回復過程におけるコラーゲンのリモデリングに対する加齢の影響を調べました。その結果、老齢マウスにおける筋損傷は、若年マウスと比較して、コラーゲンIの蓄積の増加、コラーゲン架橋形成の亢進(細胞外マトリクスにおけるリシルオキシターゼ陽性細胞数の増加)、およびMMP9発現の上昇につながることを明らかにしました。この結果により、老年期に生じた筋損傷後の回復過程では、筋内で線維化(コラーゲンが蓄積した病態)が生じる傾向にあり、この病態にはリシルオキシターゼの特徴的な局在と発現が関与していることが示唆されました。この知見は、サルコペニアに筋損傷が合併した病態に対する治療戦略を検討する上で、重要な基礎データになると考えられます。

本研究成果は、「Effects of Aging on Intramuscular Collagen-Related Factors After Injury to Mouse Tibialis Anterior Muscle」の論文として、欧州の科学誌「International Journal of Molecular Sciences」の電子版に掲載されました。

 

[発表雑誌]

雑誌名:「International Journal of Molecular Science」(オンライン版掲載日:2025年1月18日)

論文タイトル:Effects of Aging on Intramuscular Collagen-Related Factors After Injury to Mouse Tibialis Anterior Muscle

著者:Yuji Kanazawa、Tatsuo Takahashi、Takao Inoue、Mamoru Nagano、Satoshi Koinuma、Haruki Eiyo、Yuma Tamura、Ryo Miyachi、Naoya Iida、Kenichiro Miyahara、Yasufumi、Shigeyoshi

掲載論文はこちらをご確認ください。

 

[関連リンク]

教員紹介:医療保健学部 金澤佑治

教員紹介:薬学部 髙橋達雄

教員紹介:医療保健学部 宮地諒

教員紹介:医療保健学部 宮原謙一郎

ウェルビーイングリサーチチーム

 

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