薬学部・学生が筆頭著者として臨床系の雑誌に論文を発表
研究活動 / 2025.08.06 update

実践実学系薬学生(執筆当時) 宮崎琴音さん(現 国立がん研究センター東病院)・客員研究員 杉山雄紀 博士(山形大学医学部附属病院)・石川和宏 教授らの研究チームと浅ノ川総合病院薬剤部との共同臨床研究が日本医療薬学会誌「医療薬学」に掲載されました。
本研究では、在宅医療における病院薬剤師の介入が多職種から高く評価されていることを明らかにしました。浅ノ川総合病院では、2015年より医師の判断に基づき病院薬剤師が在宅訪問業務を実施しています。その認知度や評価は十分に検討されていませんでした。今回のアンケート調査の結果、薬剤師の在宅訪問業務に対する認知度が職種や依頼実績によって異なること、服薬状況の改善や医療連携への期待が寄せられていること、病院と保険薬局との連携や業務の周知に課題があることが明らかになりました。今後、在宅訪問業務に薬剤師がかかわることの有用性を周知徹底するとともに、多職種との連携を一層強化することで、在宅医療のさらなる発展が期待されます。
(宮崎さん コメント)
本研究では、浅ノ川総合病院薬剤部による病院薬剤師の在宅業務について初めて共同研究を行い、論文化できたことを嬉しく思います。多職種からの期待を受け、今後も病院と保険薬局の連携強化や新たな研究に取り組んでいきます。本研究にご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
(杉山博士 コメント)
学生の自主性を最大限に尊重しながら研究に関する教育指導を行った結果、その成果を論文として発表できるところまで成長いただくことができました。この貴重な経験を糧に、今後も研究者としての資質を磨き、より高度な研究に挑戦していただきたいと強く願っています。本研究指導に携わる機会をいただいた石川先生には、心より深く感謝申し上げます。併せて、ご協力いただいた皆様にもこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
(石川教授 コメント)
薬学部生を巻き込んだ個々人の結束力が今回の成果に見事結びついたその秘められた研究パワーには、心より感動しております。