Topics 07
五感で感じる
多文化共生

Hara Yurina
マレーシア・ラーマン大学
Q.留学に行こうと思った
きっかけは?

高校生の時に、普段とは違う環境で語学勉強ができる留学に憧れを抱きました。その後北陸大学に入学して国際コミュニケーション学部での勉強、ゼミ活動でのフィールドワークを通し、語学だけでなく他国の文化を学んだり、自分の住む地域や日本についての情報をシェアしたいという思いが強くなり、留学することを決めました。

Q.留学先を
決めた理由は?

マレーシアは北陸大学が提携している他の留学先とは違いイスラム教を信仰している方が多く、さらに多民族国家のため、どのように多宗教・多文化を共存させているのか興味が湧きました。留学期間は4.5カ月とセメスター留学にしては少し短いですが、費用面も英語圏の留学先よりも格段に安いことや、プログラムの中でムスリムの方々の家庭でのホームステイ、又ホテルでのインターンシップも経験できることから、マレーシアで留学することに決めました。

Q.日本での学習環境と
留学先との違いは?

私たちの留学プログラムでは、日本人4人だけの少人数クラスで、先生二人が交代で行う形の授業を受けていました。授業中はたくさん質問ができて先生とじっくり向き合うことができたので、少人数ならではの良さを実感できました。

Q.日本では学べないと
思ったことは何ですか?

五感で感じる日本との文化の違いです。マレーシアは主にマレー系、インド系、中華系の方々が共存しています。基本的な衣食住などの生活様式や行事、祝日、言語、宗教に関することが全く違うにも関わらず、マレーシアの方々は皆お互いの文化を理解し尊重し合って生活していました。また、学校で出来た友達やその家族、先生、寮にいる警備の方や住民、ローカルフード店のスタッフ、インターンシップ先のスタッフの方など様々な人と仲良くなることでお互いの国の情報を共有したり、日本を客観視することができました。

Q.海外の生活で
苦労したことは?

マレーシアに住んでいるほとんどの方は英語を含め3か国語を話せるのですが、ローカルの飲食店に行くと、英語を話せない方もいて、食事を注文する際は少し怖気づく時もありました。また、一度ひどく体調を崩したときには、無性に納豆・お味噌汁・お粥のような身体に優しい日本食が食べたくなりました。

アート文化の授業で現地の学生と約1カ月ダンスの練習をし、「Extracoffeenery Carnival 2018」という国際文化祭に参加してオーストリアのウィーン発祥のワルツを踊りました。その練習から本番までの間で一番感じたことが、みんな全力で物事に取り組み、お互いを家族のように思い合って行動していることです。例えば、ダンスの練習では授業以外にもメンバーの時間が合う時を見つけて、たくさん練習しました。現地の学生は、何事にも一生懸命で誰にでも優しく、向上心が高いところが日本の大学生とは大きく違うなと感じました。また私のチームにはマレー系、中華系、パキスタンから来た学生がいましたが、互いの文化や宗教を理解してとても仲良しでした。このことから、出身国や文化、考え方が全く異なっていたとしても、相手を理解しようとする「思いやり」を持つことがとても大切だと感じました。 留学を通して「Extracoffeenery Carnival 2018」や、日本の夏祭りを紹介する「Samurai Summer」に参加したり、現地の子たちや自分たちで出掛けたり、ムスリムの方の家にホームステイして民族衣装を着たりするなど、現地でしかできないことをたくさん体験しました。様々なことに挑戦し多くの方々と関わる機会を得て相手を想って理解しようとする価値観が深まり、さらにその方々とたくさんコミュニケーションを図ることで英語力の向上にも繋がったと実感しています。