専門
- 日本語学
- 談話分析
- 社会言語学
主な担当科目
- 実用日本語
- 資格日本語
- 日本語演習
- 日中通訳・翻訳研究
所属学会
- 日本語学会
- 社会言語科学会
- 国語学研究会
- 日本文芸研究会
趣味
- バトミントン
- カフェ巡り
私の考えていること
私たちが日常的に交わす「雑談」は、目的のある会話とは異なり、人と人とがつながるための無意識的な手段の一つです。無秩序に見えても一定のルールがあり、会話が弾む相手とは人間関係も良好になる傾向があります。しかし、効率が重視される現代社会では、雑談の機会が減り、それに伴って雑談力の低下も目立つようになっています。
では、「上手な雑談」とは何か。たとえ四技能(聞く・話す・読む・書く)に優れた学習者であっても、日本語母語話者との会話がうまく続かないことがあります。これは、語彙や文法といった言語知識だけでは不十分であり、相手に応じて適切な「話題」を選び、それを自然に広げていく力が求められることを示しています。
こうした背景から、言語研究者と教育者として、単なる知識の習得にとどまらない、実践的なコミュニケーション力をいかに育てるかを常に考えています。
高校生へのメッセージ
言葉を学ぶことは、世界を知り、自分を見つめ直すきっかけにもなります。ふだん何気なく使っている言葉には、実はたくさんの仕組みや面白さがつまっています。そんな発見を重ねるのが言語学の楽しさです。もし興味があれば、ぜひ一緒に学んでみませんか。
おすすめの本
- 村田和代・井出里咲子(2016)『雑談の美学―言語研究からの再考』ひつじ書房
- 甲田直美(2024)『物語の言語学―語りに潜むことばの不思議』ひつじ書房