専門
- ミクロ経済学,メカニズム・デザイン,経済政策,非線形経済学,グローバル公共財学
主な担当科目
- 経済学入門
- ミクロ経済学
- アメリカ経済論
- 貿易・投資論
- 統計学
所属学会
趣味
- 読書
- 音楽鑑賞
私の考えていること
経済学の中でも大事なキーワードは,「インセンティブ(誘因)」です.インセンティブは,人々に何かの行動を促す原因のことです.具体的には損得で表されることが多いですが,損得を抜きにして人間の行動は語れません.人間が崇高な感情を持っていることは承知していますが,経済学は,あくまでインセンティブの視点から物を考えていきます.そして,多くの人間のインセンティブを調整して,望ましい成果を達成するにはどのようにシステムを設計したらよいのかを考えるのが経済学です.この考えは,現代を生きる人間に必須の教養と考えています.というのも,インセンティブの視点を持たずに制度を設計すると,人々の善意に依存した制度を構築することに陥り易く,知らぬ間に「善意の強制」が社会的に制度化されてしまう恐れがあるからです.「善意の強制」の制度化を防ぐためにも,経済学の視点は不可欠だと考えています.このようなインセンティブの視点に立って,人々の間で望ましい分配にはどのようなものがあり,それが皆の納得できるものであるかということを論証していくことについて考えています.
高校生へのメッセージ
大学は基本的に学問の場ですから,しっかりと学問して卒業してください.私の先生は,「大学時代に読んだ本の幅がその後の人生の幅を決める」とおっしゃっていました.自分の専門だけでなく,大学時代には様々な学問を勉強してください.北陸大学はそれにこたえられる大学です.ここで身に付けた学問は皆さんの一生の宝物になるでしょう.
おすすめの本
- 塩野七生,『ローマ人の物語』,新潮社
- バートランド・ラッセル,『西洋哲学史』,みすず書房
- ウンベルト・エーコ,『薔薇の名前』,東京創元社
- 堂目卓生,『アダム・スミス』,中公新書
- 蓼沼宏一,『幸せのための経済学』,岩波ジュニア新書