教員紹介

INTRODUCTION OF TEACHERS

宇佐見 則行


宇佐見 則行

専門

  • 衛生薬学
  • 薬物代謝学
  • 毒性学

主な担当科目

  • 薬毒物衛生学
  • 法医裁判化学
  • 薬毒物代謝学
  • 公衆衛生学
  • 衛生環境系実習
  • 医療人
  • 薬学演習II

所属学会

  • 日本薬学会
  • 日本法中毒学会
  • 日本生化学会
  • 日本薬物動態学会
  • 日本薬剤師会

趣味

  • サッカー
  • スキー
  • ボーリング
  • その他スポーツをすること。

私の考えていること

 現在の薬剤師の地位は、高くもなく低くもありません。どちらかというと、あまり知られていないというのが現状だと思います。薬剤師に何ができるのか?何を求められているのか?いろいろと考えるとき、1つのことに辿り着きます。それは「信頼」です。信頼ということを紐解くと、様々なことが見えてきます。
 信頼とは、相手を信用し、頼りにすることをいいます。相手を信用することは、すなわち、何らかの過去の実績や業績などを基に、「この人は悪いようにはしないだろう」との消極的な人間関係を構築することです。しかしながら、相手を信頼することは、「この人は自分の味方になってくれるだろう」との積極的な人間関係を構築することであり、過去の実績や業績、あるいはその人の立居振舞によって、「この人なら・・・だろう」と期待することです。もちろん、相手を信頼するためには、何らかの根拠が伴いますが、その根拠、すなわち「過去」を見た上で、「未来」を見据えることこそが重要ということです。
 私は、その人の未来の行動を期待する行為や感情こそが、患者さんの願いであり、薬剤師に求められる資質であると考えます。過去が「信用」され、未来が「信頼」される薬剤師になりたいものです。

高校生へのメッセージ

 進学を希望する高校3年生の時期、将来について非常に悩むものです。私自身も将来薬剤師になろうというより、薬学部へ行こうと曖昧な選択をしました。というよりも、実は、臨床検査技師になりたかったといった方が良いでしょうか。高校3年生の夏、私自身は手に職ということで、当時これから伸びるであろうと考えられたITを目指すため、コンピュータの専門学校への入学を希望し、見学に行きました。しかしながら、秋になって、校内マラソン大会があったのですが、その前に全員が心電図を測ったのです。その時、この職業は何かと調べたところ、「臨床検査技師」でした。前年、先輩が不幸にして心不全で亡くなり、全校生が検査の対象となったのです。当時は、なかなか将来の目標が定まっておらず、悶々とした日々が続き、とりあえず専門職との考えが先行していた私にとって、まさに医療関係が向いていると感じた瞬間でした。これを機に、コンピュータではなく、臨床検査技師を目指し、専門学校を調べているとき、友人からの一言、「薬学部に行けば薬剤師免許と臨床検査技師免許の両方が取得できるよ」の言葉に迷わず薬学部を目指しました(この当時、薬学部では臨床検査技師免許の受験資格が取れましたが、現在はありません)。急に大学を目指し、勉強をしましたが、受験はそう甘くないものです。当然受験する大学にことごとく落ち、唯一合格できたのは北陸大学薬学部(金沢)でした。開学10年と伝統校ではなく、私学ということもあり、学費の関係上、この時点で迷いが生じました。しかしながら、両親の「夢のために学費は何とかする」との言葉に勇気づけられ、支えられました。「薬剤師になる勉強はどの大学へ行っても同じ、入ってからのやる気次第である」と自分を励まし、頑張り、平成元年薬剤師免許を取得しました。このことは現在も学生へのスキルアップのために話しています。すなわち、国家資格は大学の偏差値ではなく、努力した人のみに与えらえるということです。
 その後、大学院修士課程を修了し、富山県の製薬会社(研究開発室)に2年間勤務、北陸大学薬学部助手(衛生化学教室)6年半、岐阜薬科大学研究助手(生化学教室)4年半、九州保健福祉大学薬学部講師(衛生薬学講座)6年、奥羽大学薬学部准教授2年・教授2年(物理系薬学分析科学分野)を経て、平成26年4月から母校の本学薬学部(生体環境薬学講座)に教授として戻ってきました。
 高校生諸君、夢を持てば、目標が定まります。焦らず、チャンスを見落とすことなく、高校生活を過ごして下さい。

おすすめの本

  • 残念な人の思考法 山崎将志著(日経プレミアシリーズ:日本経済新聞社)
  • 最高の人生を送るための哲学者の言葉100 稲垣真美著(PHP研究所)
  • いい言葉はいい人生をつくる いつも私は「言葉の力」を味方にしてきた 斉藤茂太著(成美堂出版)

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