動物実験施設
動物実験施設では、北陸大学動物実験委員会の審査を経て学長が承認した動物実験計画に基づき、動物個体を対象とした実験を行うこととしています。施設には、遺伝子改変マウスやヌードマウスなどを飼育するためのSPF動物実験室及びマウスやラットなどを飼育するためのマウス室やラット室を備えた第一動物実験施設とモルモットやウサギなどを飼育するための第二動物実験施設が薬学キャンパス内に、また、マウスやラットなどを飼育するための第三動物実験施設が太陽が丘キャンパス内にあります。飼育室は年間を通して室温23±1℃、湿度50〜60%、照明は午前8時点灯、午後8時消灯の12時間の明暗サイクルにコントロールされ、実験動物を一定条件下で飼育できます。施設内には飼育室のほかに実験室もあり、吸入麻酔装置や人工呼吸器、ポリグラフ、軟エックス線撮影装置、行動観察装置などが備えられ、生理機能実験や行動実験を行うことができます。なお、これらの動物実験を行う際には、本学の定めた動物実験規程を遵守して、3Rの原則を踏まえ、使用数の削減 (Reduction)と苦痛の軽減 (Refinement)、代替法の活用 (Replacement) を行い、動物の福祉と倫理に配慮する必要があり、動物実験者は教育訓練を受けてこれに努めています。
動物実験委員会
本学では、「動物の愛護及び管理に関する法律」、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の削減に関する基準」(環境省告示)、「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針」(文部科学省告) に基づき「北陸大学動物実験規程」(2023年4月1日改定)を施行し、動物実験の3Rの原則を踏まえた動物実験の適正な実施に必要な事項を定め、これを尊守するよう努めています。これにより、動物実験計画の承認、実施状況及び結果の把握、飼養保管施設及び実験室の承認、教育訓練、自己点検・評価、情報公開、その他動物実験等の適正な実施に関して報告又は助言を行う組織として、本学に動物実験委員会が置かれています。
委員の構成
2024年度
- 動物実験等に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員1名、医療保健学部理学療法学科教員 1名
- 実験動物に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員1名、医療保健学部理学療法系教員 1名
- その他学識経験を有する者:薬学部衛生科学系教員 1名
- 薬学部実験動物管理者:薬学部薬学臨床系教員 1名
- 医療保健学部実験動物管理者:医療保健学部理学療法学科 1名
- 学長が必要と認めた教員:今年度は該当なし
- 事務局長の推薦による職員:薬学部総務課職員 1名
2023年度
- 動物実験等に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員1名、医療保健学部理学療法学科教員 1名
- 実験動物に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員1名、医療保健学部理学療法系教員 1名
- その他学識経験を有する者:薬学部衛生科学系教員 1名
- 薬学部実験動物管理者:薬学部薬学臨床系教員 1名
- 医療保健学部実験動物管理者:医療保健学部理学療法学科 1名
- 学長が必要と認めた教員:今年度は該当なし
- 事務局長の推薦による職員:薬学部総務課職員 1名
2022年度
- 動物実験等に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員1名、医療保健学部医療技術学科教員 1名
- 実験動物に関して優れた識見を有する者:薬学部生命薬学系教員1名、薬学臨床系教員 1名
- その他学識経験を有する者:薬学部薬学教育研究センター系教員 1名
- 動物実験規程第3条第1項第10号に掲げる実験動物管理者:薬学部薬学臨床系教員 2名
- 事務局長の推薦による職員:薬学部総務課職員 1名
2021年度
- 動物実験等に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員 1名、医療保健学部医療技術学科教員 1名
- 実験動物に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員 1名、薬学部実践実学系教員 1名
- その他学識経験を有する者:薬学部衛生科学系教員 1名
- 動物実験規程第3条第1項第10号に掲げる実験動物管理者:薬学部薬学臨床系教員 2名
- 事務局長の推薦による職員:薬学部総務課職員 1名
2020年度
- 動物実験等に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員 1名、医療保健学部医療技術学科教員 1名
- 実験動物に関して優れた識見を有する者:薬学部薬学臨床系教員 1名、薬 学部実践実学系教員 1名
- その他学識経験を有する者:薬学部衛生科学系教員 1名
- 動物実験規程第3条第1項第10号に掲げる実験動物管理者:薬学部薬学 臨床系教員 2名
- 事務局長の推薦による職員:薬学部総務課職員 1名
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動物実験に関する自己点検
動物実験委員会では、本委員会が動物実験規程に定めた機能を果たしているかどうかや実施された動物実験が法令や基本指針、ガイドラインを遵守し、適正に実施されているかどうかを確認するため、毎年、動物実験に関する自己点検を実施しています。
動物実験に関する情報公開
北陸大学における動物実験の実施状況や教育訓練等の情報を公開しています。
1.動物実験の実施状況
動物実験計画承認件数
年度 承認件数 2023 23 2022 22 2021 18 2020 17 2019 16 使用動物数
年度 ラット マウス モルモット ウサギ 合計 2023 66 1,097 0 0 1,163 2022 40 951 0 0 991 2021 51 1,319 0 0 1,370 2020 35 972 0 0 1,007 2019 36 958 0 0 994 動物実験施設利用者数
年度 利用者数(延べ人数) 2023 1,446 2022 1,482 2021 2,337 2020 1,754 2019 2,117 実験動物飼養保管施設数
年度 総数 飼養保管施設 飼養保管室 動物種 2023 3 第一動物実験施設 普通動物飼育室 マウス ラット SPF動物飼育室 マウス 第二動物実験施設 飼育室 マウス 第三動物実験施設 飼育室 マウス、ラット 2.教育訓練実施状況
対象
新規に動物実験を開始する学生、教員ならびに、継続で動物実験を行う学生、教員(年に1度)
実施内容の概略
- 関連法規、基本指針、動物実験規程(特に3Rの原則)
- 動物実験等及び実験動物の取扱いに関する事項
- 実験動物の飼養・保管に関する基本事項
- 安全確保及び安全管理に関する事項
- その他適切な動物実験等の実施に必要な事項
受講者数
年度 実施日 受講者数 名 2023 4月11日 79 4月13日 2 9月15日 61 9月20日 5 1月22日 33 2月13日 4 2月28日 5 2022 4月12日 91 4月14日 1 9月16日 66 1月11日 20 3月3日 11 2021 4月6日 5 9月17日 73 4月13日 75 2月17日 41 2020 9月25日 103 10月20日 76 2月16日 46 3月7日 1 2019 6月7日 29 6月12日 1 9月20日 127 10月24日 96 2月12日 43 2月26日 6 3.動物実験委員会
年度 回 日時 2023 第1回 2023年5月12日 第2回 2023年11月20日 第3回 2024年1月15日 第4回 2024年2月21日 第5回 2024年3月18日 2022 第1回 2022年5月20日 第2回 2022年8月10日 第3回 2022年11月22日 2021 第1回 2021年4月19日 第2回 2021年6月23日 第3回 2021年7月12日 第4回 2021年10月12日 第5回 2021年11月30日 第6回 2022年1月13日 第7回 2022年2月2日 2020 第1回 2020年4月7日 第2回 2020年11月18日 第3回 2021年1月13日 2019 第1回 2019年4月16日 第2回 2019年5月22日 第3回 2019年6月25日 第4回 2019年10月16日 第5回 2019年11月18日 第6回 2019年12月3日 第7回 2020年3月17日 4.「推奨されない麻酔薬(環境省)」に関する本学の対応
本学では,環境省の実験動物飼養保管等基準解説書研究会による「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準の解説」(平成29年10月)で 推奨されない麻酔薬として挙げられている4種の薬剤について全身麻酔薬として使用することを,特別な理由がない限り認めないこととし,学内関係者への周知徹底を図っています。
5.動物実験に関する外部検証の結果について
本学では、2021年度に公益社団法人日本動物実験学会による動物実験に関する外部検証を行いました。資料提出及び訪問調査を経て検証結果、検証実施証明書をいただきました。