第一回入学式が挙行されたことを
昨日のことのように覚えています
医療法人菫会 園部病院 薬剤部 薬剤部長
舟木 弘
1979年 薬学部衛生薬学科 卒業
北陸大学薬学部の第一期卒業生として1979年に国立金沢病院に入職。以降、国立山中病院 製剤主任、国立名古屋病院、国立病院機構東名古屋病院 副薬剤科長、国立病院機構北陸病院 薬剤科長、国立病院機構金沢医療センター 薬剤部長を歴任。定年後は京都に居を移し、調剤薬局マリーングループに勤務。2019年からは全60床の医療法人菫会園部病院(京都府南丹市)の薬剤部長に就任。国立病院・国立病院機構での経験を活かし、僻地医療に貢献する。

薬学部第一期生として

私は北陸大学薬学部の第一期生です。1975年4月20日に第一回入学式が挙行されましたが、当時は体育館、専門棟もなく、教養棟の階段教室で式典が行われたことを昨日のように覚えています。
我々には先輩の存在がありませんから、テストの傾向と対策なども手探りでしたが、それなりに和気藹々と学生生活を送っていました。一番の思い出は、2回生となり後輩を連れて行った鳥越大日高原ロッジでの合宿です。皆青春しており、遠い日の懐かしい思い出です。卒業時には山田薬学部長から 「人生は色々なことがあるけれど、一喜一憂せず、最後によい人生だったと思えるよう過ごしてください」との餞の言葉をいただき、その後の人生の指針としました。
私が在籍した薬剤学Ⅰ教室は繋がりが強く「一期会」として同門会を開催しています。藤原先生、河島先生にお世話になった学生も多くいます。薬剤学Ⅰ教室で学んだ多くのことが今日に活かされています。

現在までのキャリアパス

国立金沢病院を皮切りに東海北陸地区の国立病院・国立病院機構を異動し、さまざまな人と出会い、多くの経験をしました。生まれ故郷の金沢で定年を迎えた後は、一念発起して京都へ住まいを替えました。見ず知らずの土地で初めて3年余り調剤薬局を経験した後、縁あって現在再び病院薬剤師として勤務しています。この数年、製薬企業のGMP(Good Manufacturing Practice:医薬品の製造管理及び品質管理の基準)違反や、新型コロナ感染に伴う風邪関連医薬品等の過剰消費による供給制限が続いています。代替医薬品の切り替えに薬剤師は必要不可欠な存在となっています。

薬学部で学ぶ後輩へのメッセージ

薬学部の最終目標は薬剤師免許取得ですが、薬剤師バカになってはいけません。薬学的知識を専門用語で誤魔化さず、患者さんのそばに寄り添うことが大切です。機械のギアも遊びがなければギスギスして回りにくくなります。そういった面からも多岐に渡って学んでほしいと思います。学生時代に学ぶ知識は何一つ無駄なことはありません。視野の広い薬剤師になり、病んでいる患者さんの治る力になってあげてください。

※所属・肩書は取材時点(2023年8月)のものです。

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