学生が輝く人生を歩むため、
大学として何ができるか
50周年を機に、改めて問うてほしい
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 臨床研究センター長
斉藤 和幸
1983年 薬学部衛生薬学科 卒業
企業での医薬品開発コンサルタント、薬局での調剤・接客、病院での事務局長・薬局長、国立病院・療養所での薬剤師業務、厚生省での医薬品・化学物質等に関する公衆衛生業務、国公私立大学・大学院での学生・社会人教育、医薬品医療機器総合機構(PMDA)での医薬品審査の統括業務等を経て、2016年4月に現職に就任した斉藤さん。「これまでのすべての職務経験がなければ、現在のキャリア獲得は不可能だった」と話す。

国立成育医療研究センターについて

国立成育医療研究センターは、日本のNational Centerの一つで、490床の病院と関連する研究所を有し小児・周産期・母性に関する医療(成育医療)と研究を推進しています。その中で臨床研究センターは、病院、研究所と連携し、臨床研究・治験の企画立案、実施等の支援を行っています。日本の成育医療のリーダーとして、また最後の砦として位置づけられており、子どもたちとその家族のために活動しています。

大学時代の学びと思い出

大学時代は大変多くの方々に支えられ学生生活を送ることができました。また、これらの方々と交わることで自身の人格認識を促されたと同時に人格形成に非常に有意義であったと考えています。特に大学教職員との密接なやりとりや同期生・先輩との交友は目上の方との付き合い方、社会での処し方に活きています。
最終年次は「研究の真似事」(恩師の藤原教授の口癖)に明け暮れました。研究者としての心構えの一つとしてご教授いただいた「“正しく比較すること“の意味の理解とその実践」は、人生最大の宝物です。
学生時代の学びは、医薬品等の承認審査、臨床試験の企画・実施・支援、医薬品の安全性や製造管理監視といった業務に大いに活用できています。特に現在の職場に小児用製剤製造所を開設した際は、薬剤学・製剤学で習得した知識と経験が大変役立ちました。

母校への期待とエール

私立大学である北陸大学は、ある程度独自の方針を掲げ、推進できる点が大きな魅力です。都会の喧騒から離れた立地にも地政学的優位性があります。しかし、これらの強みを学生教育に活かし切れているでしょうか。今、法人およびすべての教職員が、「学生が輝く人生を手に入れるにはどうすればよいか」について、さらに知恵を絞り、真剣に考えることが求められていると思います。
そして学生の皆さんには、自らの考えに従ってとことん学問を掘り下げ、哲学的な意味において「ヒト」について学んでいただきたいと思います。今やれば必ず身につきますが、今やらなければ永遠に身につきません。本学の卒業生には社会で大成功を収められた方が相当数おられます。皆さんもその可能性を持っていることを忘れずに、充実した人生を歩んでください。

※所属・肩書は取材時点(2023年10月)のものです。

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