「これが私の天職」と胸を張れる
薬剤師を目指してほしい
新生堂薬局/一般社団法人金沢市薬剤師会会長/公益社団法人石川県薬剤師会常務理事
村田 世里子
1980年 薬学部薬学科 卒業
村田さんは金沢市薬剤師会の会長を務め、分業・在宅介護・災害・休日夜間制度・研修会・行政機関への協力等の事業を進めている。また石川県薬剤師会では常務理事を務め、主に学校薬剤師部会長として学校保健をサポートしている

薬剤師として

病院薬剤師を7年間経験し、その後個人薬局を経営して37年が経過しました。今日の薬局は保険調剤が主流ですが、私が開局したころは「町のくすりやさん」でした。市販薬や健康食品に関することはもちろん、病気の予防、栄養管理、介護など気軽に相談できる場所が薬局でした。
当薬局は何十年来のお付き合いの患者さんも多く来ていただいています。そのため、患者さんの変化を見逃さないよう気を配って接しています。いかにIT、AI技術が進歩しても、人と人の対話でしか得られないものがあります。それを大切にして日々業務に努めています。

学生時代の思い出

私は大学開学2年目に入学しました。教職員の方々も若い方が多かったように思いますし、私たち学生も「大学の歴史は我々が使命をもって築き上げていかなければいけない」と、勉学・クラブ活動に懸命に取り組みました。特に薬剤師国家試験では、みんなで教えあって本当によく勉強したと思います。
分厚い教科書とにらめっこし、夜遅くまで図書館で勉強したこと。広い食堂で先輩後輩の区別なく語り合ったこと。大雪の日、駐車場にとめた車が雪に埋もれ、どこにあるか分からなくなったこと。学校からの帰り道、民家の軒先に捕獲された猪が吊り下げられている光景を見て、心臓が飛び出そうになったこと。いろんな場面が懐かしく思い出されます。

母校で学ぶ後輩へのエール

新型コロナウイルス感染症を機に社会情勢は大きく変化しました。薬剤師も医療従事者の一員として、責任を果たす行動を常に考えて業務にあたらなければなりません。このような困難な環境の時こそ、薬剤師としての力量を十分発揮し成長していけると思います。
薬学部で学ぶみなさんは、これから病院・薬局・製薬会社・研究等で活躍することになると思いますが、薬剤師以外の職種と関わる機会も多いですから、様々な視点から物事を見る力をつけてほしいと思います。「これが私の天職」といえる薬剤師を目指して頑張ってください。

※所属・肩書は取材時点(2023年7月)のものです。

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