薬剤師の本質的な役割を追求し、
発信することをライフワークに
社会福祉法人恩賜財団済生会支部
大阪府済生会中津病院 薬剤部長
萱野 勇一郎
1992年 薬学部衛生薬学科 卒業
1997年 北陸大学大学院薬学研究科博士課程 修了(学位授与)
病院薬剤師として、研究者として、教員として、豊かなキャリアを重ねてきた萱野さん。現在は薬学部同窓会「薬友会」の副会長として、学びの場としての母校の魅力や、これから求められる薬剤師の姿の発信にも力を尽くしている

学生時代の思い出と、現在までのキャリアパス

大学時代は演劇部を立ち上げたり、学友会や学園祭実行委員会で活動したりと、課外活動に積極的に関わりました。学生寮での生活も楽しい思い出です。大学院に進んだのは、衛生化学教室の山本郁男先生に声をかけてもらったことがきっかけです。 もともと研究手法を学んで薬剤師として付加価値をつけたいと考えており、進学を決めました。
大学院を出た後は、金沢、福井、富山、京都の大学病院で勤務し、2015年から現在の中津病院に勤務しています。福井時代、上司に「大学病院の薬剤師のポストには限りがある。経験と実績を積み、どんどん外に行くべきだ」と言われたことがあります。その言葉が胸に刺さり、私もチャンスがあれば大学病院を退職し、市中病院などで活躍しよう、後輩へポジションを譲ろうという姿勢で常に新しいことを学びました。それが結果的に自分のキャリアアップにつながったかたちです。

今後の展望

薬学は興味深い学問です。医学は専門分野が細かく分かれていますが、薬剤師は内科の調剤も外科の調剤もしますし、あらゆる分野をすべて診ます。医療を俯瞰的に、トータルに見る力があるのが薬剤師です。こうしたことを理解できる薬剤師を育成し、薬剤師の大切さを国民に広く伝えることが私のライフワークだと思っています。

母校へのエール

北陸大学の温かな校風は、周囲に気遣いができ、また周囲から信頼される人材を育て、世に送り出しています。企業や団体、研究機関の要職を務め、活躍している卒業生は少なくありません。これは北陸大学が50年という長い歴史の中で、人材育成という重要な役割を果たしてきたことの証です。母校には今後、卒業生や地域住民のリスキリングに繋がる取り組みなど、石川県の社会インフラとしての役割を発揮することに期待しています。
またこれは薬友会の役員としての希望ですが、卒業生の皆さんには「母校で過ごしたあの時間があってこそ今がある」ということを思い起こしていただければ嬉しいですね。

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