病院薬剤師
病院薬剤師とは
病院では、入院せず診察を受ける部門を「外来」、入院患者さんのいるところを「病棟」といいます。医薬分業の時代を迎え、病棟の入院患者さんの薬を揃え、外来の患者さんには説明をして処方せんを渡す調剤業務と、入院患者さんのもとに行き、薬に関して問題や困ったことがないか確かめる病棟業務が主な業務。医師、看護師など他の医療スタッフとチームを組んで患者さんを担当する「チーム医療」が広がり、治療方針を他のスタッフと話し合うディスカッション能力も求められます。
現在の病院薬剤師
食べものや栄養の勉強もして幅の広い薬剤師になりたい
笹美和さんの職場は総合病院。「入院患者さんを訪ねるときは、薬をきちんとのめているかどうか、副作用が出ていないか、などを確認します。何度か訪問して、患者さんが私を覚えてくれたときはとてもうれしいです。コミュニケーションが難しい患者さんもいますから、悩むことも多いのですが」と笹さん。
笹さんが病院という職場を選んだのは大学の病院実習で魅力を感じたからです。その魅力を笹さんは「病院では点滴や注射剤など扱う薬が幅広く、また他の医療スタッフとの交流が多くて勉強できる職場だと思いました。患者さんを含めいろいろな人とつながりが持てます」と説明します。
笹さんは最近、院内の「NST委員会」に参加し勉強を始めました。NSTとは「栄養サポートチーム」。専門性をもった医療スタッフが協力してチームを組み、病気ごと、各患者さんごとに栄養管理をして治療に生かすことです。もともと、がん患者さんの痛みや精神面を含めた辛さを軽減する「緩和ケア」に興味を持っていた笹さん。先輩から「『NST』は、栄養補給を点滴だけに頼らず、食べる楽しみを最期まで持つことを重視し、『緩和ケア』の考えとつながっている」と聞かされ、栄養について本格的に勉強することにしたのです。
笹さんのように、薬以外にも患者さんのためになるものを幅広く取り入れることは、今後の薬剤師に大切な発想でしょう。
将来はこんなことも行うようになるでしょう
外来診察室で医師と同席し、診察と同時に適切な薬の選択などに関して、医師に情報提供をする。
病室で飲み薬や貼り薬を投与するだけでなく、点滴注射や静脈注射などを投与し、薬による治療効果が最大になるように管理する。



