わが国と中国との関係は、遥か古の時代から幾多の変遷を経て現在に至っています。現在も両国の間には様々な問題があることも事実です。しかしながら、両国は、これまでも、そしてこれから先も、永遠に隣国であり続けるということも事実です。さすれば、両国が築くべき未来は一つしかありません。叡智をもって課題を克服し、あるべき未来に向けて、確かな足取りを刻み続けるのみであります。この両国の真摯な努力こそが、東アジア地域の安定と持続可能な発展の、ひいては世界のそれの原動力になるものと確信します。
北陸大学もまた、創設以来、「世界の可能性は中国にあり」との認識に立って、中国の諸大学と多彩な交流を積み重ねて参りました。例えば、海外実習や平成遣中使など、種々の教育プログラムを利用して多くの本学学生が海を渡り、大陸の息吹をその胸に力強く吸い込んでいます。その一方、留学生別科や「2+2」教育プログラムを始めとした種々の留学機会を利用して、多くの中国の若者が本学で学び、日本社会を肌で感じています。
これらの取り組みを通して、着実に築き上げてきた交流実績と中国語教育に対する熱意・実績が評価され、このたび、我が国としては3校目となる孔子学院設立の認可を中国政府からいただき、今春開設するに至ったものです。
孔子学院とは、中国語の普及と中国語言文化の普及を目指して中国が国家プロジェクトとして取り組んでいる事業で、世界各国100の大学等と共同設立するものであります。
この構想の背景には、中国経済の興隆に伴い、世界で2,500万人を超えるとまで言われている中国語学習需要があります。アメリカ合衆国では、既に初等教育の段階から中国語を学ぶ時間を正規の授業に組み込んでいるところもあると聞き及んでいます。我が国でも中国語の授業を設ける高等学校が既にかなりの数に上っています。また、高等学校卒業後、進学先として中国の大学を直ちに選ぶ若者も珍しくはなくなってきました。
こうした中国語学習意欲を支えているのは、両国の未来に対する期待です。その未来を輝かしいものとするには、中国を深く理解し、友好を深めることが必要です。その際、中国語と中国語言文化の理解は欠くことができません。今般、設立した孔子学院においては、本学学生のみならず、地域の皆様の学習意欲に充分に応え、これから益々盛んとなることが確実に予測される中国との交流を支える架け橋としての役割を果たす所存です。
北陸大学孔子学院のこれからの事業展開にご期待いただきますようお願い申し上げ、ご挨拶に代えさせていただきます。 |